魚と食と健康【11月9日】への回答

今年も多くの感想があったのは、食用コイの件でした。
みなさんの年齢を考えると、仕方が無いのかもしれませんが、大学の授業に限らず、いろんなことを自分で学んで欲しいなと思いました。

多くの学生が高知に来ても高知の食を知らず、もしかすると地元の食すら知らないのではないかと心配になりました。


特に農学部の学生であれば、食料について学ぶわけですから、最低限の食文化は知って欲しいです。スーパーでも日曜市でも高知の食材を売っています。そういったものを誰かに教えて貰うだけで無く、自分の財布からお金を出して、食べてみるという経験をした方が良いです。それも立派な勉強だと思います。


説教はこれくらいにして、
質問への回答です。

1.釣りをする時にニオイが臭いものを使いますが、これも魚に臭みがある原因でしょうか?

⇒その場で釣った魚であるならば関係ないと思います。ただ、釣り上げた後に血抜きはした方が良いです。魚が臭いという感想を持つ方は、だいたい良い魚を食べたことが無い方と思います。せっかく高知に住んでいるのだから、良い魚を食べてください。

2.陸上植物の添加で良い効果があるのは面白い。自然界では似たような事はあるのか?

⇒餌として食べた小魚が藻などを食べていれば、間接的に摂取することはありますが、陸上植物は無いでしょうね。

3.1つの実験にどれくらいのお金がかかるのか?

⇒規模にもよりますが、簡単な飼育試験だと30-50万円。それに分析費用が上乗せになります。遺伝子系の試験や、組織切片作製などもすると軽く100万はいきます。

4.遅刻の学生に対する私の顔が怖かった。

⇒今回は雨が降っていたこともあり、遅刻者が多かったですね。注意をするタイミングを逸してしまいました。ただ、遅刻者はプリントをとるのに必死なので、私の顔など見ても無いだろうし、気にしてもいないと思います。もっとしっかりしてほしいですね。

5.ショウガを餌に入れたらショウガの香りが魚につかないのか?

⇒付かないようです。体に蓄積される香り成分でないと駄目なようです。

6.コイはどこで育って、どこで売られている。

⇒茨城なら霞ヶ浦などの湖、私の実家の近くだと湧水で飼育されています。(福島県、茨城県、宮崎県、福岡県、長野県などの生産量が多いです。)栃木ではスーパーで普通に売っています。イナゴも普通に売っているくらいですから。祖父達は美味しいといって食べておりました。内陸には川魚の専門料理店(ウナギ、ナマズ、アユ、マス類)もあります。東京にはドジョウの専門店もあります。興味があれば調べて見てください。

今は流通が発達して、山奥でも刺身が食べられるようになっています。昔は道路もないし、雪が降れば通行もできないし、海からの物流は限られていました。

イナゴを食べたり、コイなどの川魚を食べたりして、タンパク質を摂取していました。
これが食文化だと思います。好き嫌いは別にして、学んで理解することが大学生には必要と思います。少しでも自分の知識を増やして、世界を広げられるように努めて下さい。

深田



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