最近、論文を読んでいると、あらら..と思うことが増えました。
ということで、役に立つかどうかわかりませんが、餌の実験で私はこうしていると言うのを記載しておきます。
1. 飼育条件はできるだけ揃える
水槽あたりの体重は実験水槽間で差が無いようにする。収容する魚の大きさのバラツキはできるだけ小さく、数も基本的には揃える。
もちろん水槽の大きさは揃えるし、給水や酸素などの条件もできるだけ揃える。
2. 試験飼料あたりの水槽数は多い方良い
各飼料について少なくとも2水槽の反復(複製)が必要。水産増殖学会誌、日本水産学会誌、Fisheries Science誌では2反復でも可とされることが多いが、国際誌の多くは飼料あたり3水槽以上の反復を要求される。大型の生け簀試験(商業サイズ)の場合には、反復数1でも可とされるケースもあるが、代わりに十分な数の個体の計測・分析、継続的かつ定期的な計測が必要となる。データの信頼性を高めるように試験設定をする必要がある。一つの水槽の中の個体を一生懸命測定しても、餌の試験では水槽あたりで成長や飼料効率を評価するので、扱いとしてはn=1にしかならない。
3. 飼育期間について
成長試験については、実験開始時の体重から3倍に達することが要求されることが多い。これは用いた魚の大きさにも依る。大型の個体であれば、3倍に達することは要求されないが、数ヶ月以上(3ヶ月以上のことが多い)の飼育期間が求められる。栄養の試験が小さい魚で行われることが多いのはこれが理由と思われる。
4.分析について
一般成分(粗タンパク質、粗脂質、灰分、水分など)の分析等では、1水槽から複数の魚を無作為に取り出し、これらをプールした後に1つの飼料として分析を行う事が多い。著者らの主目的が生化学・生理学的な分析である場合は、純粋に検体数で示すこともある。各水槽から3匹×3反復(水槽)で9匹等。
5. その他、参考資料など
農林水産消費安全技術センターのホームページが参考になります。そこに飼料の安全性評価基準及び...というものがあります。下記を参考にされると良いと思います。
http://www.famic.go.jp/ffis/feed/tuti/20_597_1.html
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