「海洋を考える」【12月10日(月)】質問への回答ーその1ー

今年はたくさんの質問を頂いたので2回か3回に分けて回答します。
今回は主にフルーツ魚に関して回答します。

今年は授業の内容よりも、私の社会に出てからの話への感想が多かった様に思います。人生、そんなにやりたいことばかりができるわけはありません。やりたくないことに対してどうやって向き合うか?ということが大事かもしれません。

1.なぜ、失敗談をするのか?
壇上で偉そうに話していると、一度も失敗していない様に思う学生が多いので、話す様にしています。失敗あっての成功ですし、失敗をして、それから学ぶことの重要性を知ってもらいたいからです。失敗は若い内に沢山しておいた方が良いです。皆さんには失敗を恐れず、嫌な状況にもくさらず、チャレンジを続ける強いメンタルをもってがんばって欲しいです。そして本当にダメになったときには一旦距離を空ける(逃げる)ことも重要です。自分の立場が強くなるまでじっと堪えて、良い機会がきたら一挙に改革することも大事です。そのためには、やっぱり仲間が必要になるかもしれません。

2.深見先生はすごい方だと聞いていた。
私は、深田なのですが・・・

3.ブリ以外の他のフルーツ魚について
後半に紹介した様に、アユ、サーモン(ニジマス)、ヒラメ、カンパチ、ヒラマサ、マダイ、ホンモロコなどで、開発されています。

4.フルーツ魚にどうしてブリが多いのか?
生産量が一番多いこと。開発当時、ブリの価格が低かったこと。私がブリで開発したこと等。ではないかと思います。

5.ブリの味覚に関して
味覚はあります。特定の酸は嫌いみたいですが、柑橘類の果汁と果皮で餌食いが悪くなる様なことはありませんでした。

6.フルーツ魚で今、一番、品質が良いところ
冗談抜きに、採算度外視で育成している私の水槽(30トン水槽)の柚子ぶりです。
市販品ですと、あたたハマチを今回は推しておきます。

7.フルーツを沢山混ぜてフルーティな魚、好きなものだけ食べさせた幸せブリなどはどうですか?
やめておきます。

8.貝類でフルーツ魚はないのか?
私も牡蠣の清浄水槽にレモン油を入れてみたら?と提案したのですが、取り合って貰えませんでした。フランスでそういった物ができているそうです。アイデアが出たら人任せにせず、自分でやらないと他人に抜かれます。

9.文旦でも小夏でもフルーツ魚はできるのか?
できます。ただ、香りに特徴が強い物の方がわかりやすい製品になります。そういった点で、柚子はとても良かったと考えています。ベルガモットなども分かりやすいですが、魚とのマッチングは?です。

10.フルーツ魚の食べ方など
生食を強く意識してはいますが、加熱しても香りは残ります。脂の中に香気成分があると考えています。なので、加熱をしすぎると香りが飛んで無くなります。刺身でも冷えすぎていると分かりづらく、口の中で香りが広がることが多いです。ブリしゃぶでもさっと湯にくぐらせただけなら、香ります。ただ、柑橘類の味ぽんなどを使うと何が何だか分からなくなります。

11.ワインぶりをやってみたい
実は高知県の宿毛でやっている方が居りました。今は廃業されていますが。

12.年輩の方の固定観念は変わるのか?
売れる(金が手に入る)と変わって大絶賛になることも。でも、そういった方は自分の考えが無い方なので、良いパートナーにはなり得ません。お金で人間が左右されるのは仕方のないことです。私はそれを特に問題とは思っていません。

13.どこで買えるか?
あたたハマチtoレモン 阿多田島漁協 0827-53-7171 
柚子鰤王 長島大陸市場 

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