増肉係数と可食部を考えてみる

通信教育ーその5

補足事項も併せてお読み下さい。
http://kochifishnutrition.blogspot.jp/2016/05/blog-post.html

増肉係数について、水産白書をみてみると
ブリ 2.8
マダイ 2.7
大西洋サケ 1.2 となっています。

これは、魚が1kg太るために必要な餌の量です。
そして増肉係数を算出するときには、骨や内臓などの食べられない部位も含んでいます。
食べられる部分は可食部といいます。

だいたいの数字になってしまいますが、可食部は下記のようになります。
ブリ 50-60%
マダイ 40%
大西洋サケ 50-60%

これから考えると、可食部だけで増肉係数を考えると、
ブリ 4.6-5.6
マダイ 6.75
大西洋サケ 2-2.4 となります。

サーモンって効率が良いですね。
そしてマダイが購入する時に割高に感じてしまう一つの理由がこれです。

では食べられない部分はどうなるのか?
肥料になったり、加工をされて餌になったりして利用されています。
新鮮な内臓等は良い餌の原料になります。
ヨーロッパなどでは、そういった原料を使用して育てた魚があります。
日本だとイオン等でエコラベルサーモン(ASC認証)として見ることができると思います。
(漁業で取られる魚におけるMSC認証については、こちらをどうぞ*間違いを表記しておりました。すみません。)

これからは廃棄物を積極的に利用する時代が来そうです。
廃棄物という響きは悪いですが、新鮮なものは餌の原料としてはとても良い物になります。安全性を確認できれば、これからは積極的に使用すべき原料になるかと思います。

変な話ですが、廃棄物の鮮度を気にする時代がやってきています。
「新鮮な廃棄物」って不思議な響きですが、加工もこれから変わっていくことと思います。



コメント