ここまでくるとは。

 月刊養殖ビジネスに柑橘系ブリ類の特集が組まれました。柚子ぶりに取り組み初めて9年になります。この取り組みを始めたときには、おもしろいと思ってくれた方も居た反面、馬鹿にされたこともありました。大学の教員が商品開発をする必要があるのか?研究として成り立つのか?等いろいろ言われたような記憶があります。なので、柚子ぶりだけの教員と思われないように、それ以外の基礎的な研究にも力を入れてきました。

 柚子ぶりを始めたときにはここまでブームになるとは思わないまでも、四国四県でオリジナルブリを作る構想はありました。(オリーブに関しては、オリーブの葉では無く、油をつかった研究を論文として発表してあります。)
 私の力では為しえませんでしたが、愛媛のみかんぶり、香川のオリーブハマチ、そして徳島のスダチぶりの登場によって四国四県ブリはコンプリートされたように思います。

 反省点としては、柑橘系ブリの良さを私の力ではアピールしきれなかったこと。初めて生産に取り組んでくれた岩本水産には苦労ばかりをかけてしまったことがあります。本当なら、売り側の力では無くて、生産者側から取り組むというのを理想としていましたが、それもなかなか難しいというのも今回の取り組みで実感しました。現在では、くら寿司さんのおかげでメディアに取り上げて頂く機会も増えております。


 いろんな柑橘魚類が普及するのは嬉しいです。簡単なアイデアですが、誰もやっていなかったことを真面目に取り組んでだこと、養殖魚であることを前面に出して売ることを可能にしたことをいつか評価してもらえる日がくるといいなあと思っています。


 柑橘系ブリが一過性のブームで終わらないように各生産者が責任を持って良い品質の魚を生産してくれることを願うばかりです。そして、できれば柚子鰤王の売り上げがもう少し上がると嬉しいです。

取引を希望する方は東町漁協、もしくは東海シープロ(福岡)までご連絡下さい。

柚子鰤王の生産は始まっておりますので、10月くらいにはそこそこに仕上がっていると思います(今年は水温が高いため、販売は12月1日からとのことです)。(深田)




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