飼料原料(タンパク質源)による味の違いはあるのか?


 4月から卒論を開始する学生が、魚粉代替原料に興味があるということで、いろんな餌で育てたブリの試食を行いました。なぜ、こんな事をするかというと、飼料というものは魚(食料)を生産するうえで、成長や身質など様々な点で重要な役割を果たしているからです。さらには、餌で育った魚(最終生産物)に責任をもった飼料開発をしたいという思いもあります。いろんな餌を作り、実際に魚を育て、その魚を食べれば、生産者の気持ちも少しはわかるようになるかもしれません。こういったことを通して、どういった飼料を作れば良いのかということを学生が考えるきっかけになれば教育としては成功です。
 写真、左は魚粉飼料で育てた魚(さばいたのは初心者のためへたっぴです)、右は、魚粉の量を半分にし、飼料中タンパク質の半分に植物原料を使用した餌で育てた魚です(こっちは博士課程の学生がさばいたのできれいです)。見た目でいうと色が違います。右側は明るく、白っぽいですね。

食べた学生達の感想です。
刺身でたべると、左側はやはり魚の味、右側は魚の味はそれほどしません。テクスチャーは随分違い、右側はつぶれるような食感とのことでした。

火を通すとその差は顕著になり、左側はしっかり魚の味がします。右側は、味のしないシーチキンだそうです。

この事実を受け止めてもらい、その上で配合はどれくらいが良いのか?ブリなら、いつの時期を代替原料を使用するターゲットにするのか?などを考えてもらうことにしました。

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